最新のブレイクスルー感染率は、こちらです!
はじめに
新型コロナウイルスのワクチン接種を開始から半年以上経過し、最近ではブレイクスルー感染者が発生していると頻繁に報道されています。ブレイクスルー感染とは言わずに「2回目接種者が感染した」というような表現が正式のようです。これは「ブレイクスルー感染」などというと「ワクチン接種していても感染してしまう」ことを如実に表現しているので、政府関係者が使いたくない言葉かもしれないです。
最近、「東京都のブレイクスルー感染率は○○%!」「○○県のブレイクスルー感染率は○○割」とセンセーショナルに報道されることが多くなってきましたが、その傾向がよくわかりずらいので、本記事では、厚労省が公表する、「新規陽性者のうちの2回目接種済者の数」、つまり「ブレイクスルー感染者数」のデータを集め、自分でグラフにし、その推移がわかるようにしてみました。
結論
- ブレイクスルー感染率は直線的に増加しており、2021年12月の段階で、約60から70%に達している。
- 高齢者の方が、より高いブレイクスルー感染率となっているが、理由は不明である。
ブレイクスルー感染率の推移
ブレイクスルー感染率の推移
下図に、厚労省が発表している接種歴別の新規陽性者数データから算出した、いわゆる、ブレイクスルー感染者数の推移を示しました。
(注)
・グラフは厚労省データを基にブログ主が作成した。
・データのない期間があるので注意。
・対象時期は、デルタ株が支配的な時期であり、オミクロン株の影響はほとんどないと推定している。
・接種歴不明の新規陽性者が、各データ毎に5から10%ぐらいも含まれていて、考慮する必要あり。
ブレイクスルー感染率の説明と考察
上図を見ると全新規陽性者に占める、2回目接種者の新規感染者、つまり、ブレイクスルー感染者の割合は、2021年8月には、全年齢の場合、約3%程度ですが、同年11月から12月には、約40%まで、直線的に上昇しています。日本では8月末に感染者数の大きなピークを迎えていますが、その影響を全く受けていないように見えます。なぜ、ブレイクスルー感染率が直線的に増加しているのかは不明ですが、日本のワクチン接種率の上昇と相関があるかのようにも見え、ワクチン接種が進むほどブレイクスルー感染が増える、というような形となっています。
また、年齢構成で見ると、このグラフの当初から、65歳未満のブレイクスルー感染率よりも65歳以上のものの方が値が高くなっています。同年11月から12月の段階で、65歳未満の場合、同値は約30%から40%ですが、65歳以上の方が割合が高く、約60%から70%台にも達しています。65歳未満よりも、65歳以上の方がブレイクスルー感染が高い理由は不明ですが、以下のようなことが推定されます。
- (体調、健康状態)高齢者ほど、基礎疾患を持っているケースが多く、免疫が低く感染しやすい? そもそもワクチンが効いていない?
- (環境)老人介護施設、病院への通院等で多くの人に接触している?
上のグラフは、新型コロナウイルスがほとんどが「デルタ株」が支配的な時期なものですが、今後、2022年以降、オミクロン株に置き換わっていくと予想されていて、そのようなケースでブレイクスルー感染率がどうなるのか、注視していきたいです。オミクロン株はワクチン開発時のターゲットの「株」から、大きく違ったものになっていると言われていて、そのような感染の場合、果たして、それは「ブレイクスルー感染」と呼べるのか、も気になります。
まとめ
- ブレイクスルー感染率は直線的に増加しており、2021年12月の段階で、約60から70%に達している。
- 高齢者の方が、より高いブレイクスルー感染率となっているが、理由は不明である。
最後に
上述のように、ブレイクスルー感染率がこれだけ高いということは、「ワクチン接種がほとんど感染予防がないことを露呈」してしまっているわけです。感染予防目的ということであれば、ワクチン接種の追加接種はもはや必要ないということになるでしょう。
また、オミクロン株は感染力は強いが、ほとんど重症化しないということであれば、ますます、ワクチン接種は必要ないし、それ以前に、すでに今のワクチンは、オミクロン株に果たして有効かどうかも、かなり怪しくなっており、あれだけのひどい副反応が出るワクチン接種をすることは疑問です。